鶴見駅より運行しているJR鶴見線は、一味変わった駅が集まっているようです。
まず、出発地点でもある鶴見駅自身、改札の中の改札、「中改札」が既に一風変わっていますが、
以前紹介した海の上の駅「海芝浦駅」に続き、今回ご紹介する鶴見線の駅は時代を超えた無人駅「国道駅」です。
ホームの階段を下りると、徐々に暗く湿っぽくなっていき、下りきるとそこは
な、なんだここは。この昭和感は。
俯瞰の視点が、また異彩を放ちます。
以前ご紹介した海芝浦駅も不思議な駅でした。
突然のトンネルとそこに連なるレトロな風景。
時代を超えてしまったかのような異空間はかつての刑事ドラマのロケにしようされていそうなディテイール。
でも、そこにはお店があり、民家があり、しっかりと人々の生活があるのです。
どこをどう見ても、振り返っても、昭和の雰囲気漂う光景にここが横浜であることも忘れてしまうほど。
鶴見駅からひと駅というそのロケーションもまた驚きです。
まるでロケに使われるセットの様。そこには生活感も感じられ…
<ひとくちMEMO>
戦時中、米軍機の機銃掃射によってできた“銃痕”すら壁に刻まれる、どこまでもかつての日本を保管する国道駅。
トンネル内に流れる生ぬるい風もその生々しさに拍車をかけます。
国道駅で思いにふけ、海芝浦駅でたそがれる、そんな都会の旅も良いかもしれません。
銃痕の生々しさには背筋が凍ります。